こんにちは。ちゃいこです。
昨日4/19に公開されました、『クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 〜失われたひろし〜』を観てきました。珍しく公開してすぐのタイミングですね。
タイトルにあるとおりネタバレガンガン入れてますので、まだ観に行っていない方はご注意ください。
あらすじ。
新婚旅行に行っていなかったひろしとみさえは、みさえが見つけてきた家族参加OKの激安新婚旅行ツアーでオーストラリアのグレート" ババア"リーフ島に行くことに。
久しぶりに新婚時代の気持ちに戻りラブラブで過ごそうとする2人ですが、些細なすれ違いから喧嘩が発生、挙げ句の果てには突然ひろしがさらわれてしまいます。
島の秘宝を追うトレジャーハンター・インディ・ジュンコと共に、みさえたちはひろしを救う冒険に乗り出します。
さて、以下感想です。
今回タイトルに名前が入っているだけあって、宣伝の段階ではかなりひろしが推されていました。近年ひろしの「かっこいいセリフ」が取り上げられたり、2014年に公開されたロボとーちゃんが大ヒットしたりとひろし人気が高まっていたのもあると思います。
(ってか、えっ?!ロボとーちゃん5年前?!光陰、矢なのでは…。)
公式ツイートもこんな感じでした。
映画 #クレヨンしんちゃん 公開記念
【#野原ひろしの名言カウントダウン】最終回
ついに、本日公開‼️
「オレは家族と一緒に未来を生きる」
映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 より#失われたひろし🧦https://t.co/LngklPPq9l pic.twitter.com/DrHIk0aw7K
私もひろしはもちろん好きですが、なんかそんなにひろしだけ推されるとちょっと懐疑的になってしまうというのが正直なところです。特に今回は「野原一家、愛の試練」とまで打ち出されているので、みさえにももっとスポットライトを当ててほしいと。
結論から言うと、完全に無用な心配でした。あの怒涛のひろし推しは我々ファンにドッキリをかけるためのミスディレクションだったのでしょうか。プロモーションチームは本当に悪い子だと思います。
作品の中では、ひろし&みさえ、最近パパママ役に徹しがちのふたりがしっかり夫婦として描かれていました。
初期のアニメだと結構夫婦っぽい演出が見られますよね。ひろしとみさえがイチャつきだして、しんちゃんがヤレヤレ…と呆れるシーンとか。ブリブリ王国でもラブラブですし。コミックに至ってはラブホや"今夜のサイン"の描写もありました。
旅行中の夫婦喧嘩の様子もリアルです。二人共お互いを思って行動するのに何故か噛み合わず喧嘩になってしまう。そのきっかけの些細さも心当たりのあるような内容で、観ている私も胸がちくちくしました。
やっぱり旅行だから張り切ってお互い空回りしちゃうんですよね。冒頭でネネちゃんもといネネさんが「新婚旅行は二人の愛が試されるのよ」とおっしゃっていましたが、誠にそのとおりだと思います。
また、今回はみさえのキャラクターがさらに掘り下げられていました。ひろしよりむしろ、みさえがメインだったように思います。
一番印象的だったのは、みさえ一行が囚われのひろしとようやく会えたシーンです。
必死になってひろしの元にたどり着いたみさえですが、せっかく助けに来たのにひろしに「帰れ!」と怒鳴られ追い出されてしまいます。そのときみさえは、ひまわりにもしんのすけにも聞こえないように耳を塞がせた上で、一人で隠れて泣きました。
そしてひまわりとしんのすけの前に戻ったときには笑顔で、「あなたたちのパパはあんな男じゃないでしょう、私たちを守るために犠牲になろうとしているのよ」と言いきるのです。
子どもたちに不安を与えまいとする母親としてのみさえを表現すると同時に、ひろしの妻としてのみさえが良く表された、大変重みのあるシーンでした。みさえはただ無条件にひろしを信用しているわけではなくて、本当は不安だけどひろしを信用しようと努めているという。妻として。
みさえは今回の新婚旅行を本当に楽しみにしていましたし、そのことがしっかり伝わってくるシーンもたくさん込められていた中でのこの独白だったので、感情移入の度合いは半端ではなく完全に涙腺を壊されました。
ちなみに、この一連のシーンではひろしの拒絶前後にひろし自身の心情描写が入っておらず、拒絶された瞬間に観客もみさえ・しんのすけ・ひまわりと共にショックを受ける構造になっています。このあたりもいい技法だな〜と感じました。
とにかく、夫婦関係にしろみさえの心理にしろ、描き方が丁寧なんですよね。「ああいうことがあったから、今こういうことを言っている/感じているのだ」と、キャラクターの台詞に説得力がしっかり持たされていました。だからこそ感情移入しやすく、クレしん映画でたまに起こる置いてきぼり感を感じることなくラストまで楽しむことができました。
ひろしとみさえがお互いに愛し合っていること、そしてその愛があるからこそ二人の子供であるしんのすけとひまわりを愛しているということ。この野原一家の家族愛が作品いっぱいで表現されていました。
ここまできくと結構シリアス寄りに聞こえるかもしれないのですが、しんちゃんらしいドタバタギャグはばっちり仕込まれています。むしろアクションシーンも多くてメリハリのある構成です。シリアスとギャグのバランスが程よく、テンポも良いのでダレることなく楽しめました。
あとは…あとは…ひろしの再プロポーズがとても…最高…。
観たあと多幸感で胸が満たされる、そんな映画です。大当たり。オススメ。しんちゃん好きだよって人は是非観に行ってくださいね〜!!
https://www.shinchan-movie.com
▼▽過去の記事はこちら▽▼